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治療後に銀歯が痛んだら…症状が出たタイミングによって異なる原因と対処法

【監修:歯科医師 篠﨑章敬】



銀歯を入れたばかりなのに痛みを感じる、
あるいは、治療後しばらく経ってから違和感が出てきた…
そんな経験はありませんか?

治療したはずの銀歯の痛みは、症状が出たタイミングによって原因が異なります。かみ合わせのズレや虫歯の再発、歯の根の破折、歯周病など、いくつかの要因が考えられます。

今回は、治療後の銀歯が痛む場合の主な原因と対処法をご紹介します。

治療直後の銀歯が痛む原因

銀歯が痛む原因は様々で、症状が出たタイミングが治療直後なのか治療からしばらく経っているのかによって異なります。

まずは治療直後の症状についてです。
「冷たいものがしみる」
「噛むと痛い」
などの症状を訴える方がいらっしゃいますが、決して珍しいものではありません。
考えられる原因をご紹介いたします。

敏感になっている

神経がある歯は、銀歯を装着する際に使用する接着剤の刺激によって、一時的に敏感になります。
そのため、冷たいものを口にした時や食事中にしみるような症状が出ることがありますが、通常は数日から1週間ほどで馴染み、症状は次第に落ち着いていきます。

かみ合わせが高い

お口の中はとても繊細なため、わずかな段差や噛み合わせのずれでも違和感や痛みを感じることがあります。
治療後は神経が過敏で症状が出やすく、特に物を噛んだ時の症状は咬み合わせが高いことが原因である可能性が高いです。

熱伝導

金属は熱伝導率が高く、銀歯などの詰め物をした歯は冷たいものや温かいものの刺激が神経に伝わりやすくなります。
そのため、神経が残っている歯は、温度に対して敏感になる傾向があります。

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治療後しばらく経ってから痛む原因

銀歯を付けた直後は問題がなくても、数週間~数ヶ月後にじわじわと痛みが出たり噛んだ時に違和感を覚えたりすることがあります。

治療後に歯が痛む場合に考えられる原因についてご紹介します。

虫歯の取り残しまたは残髄

ごくまれに、治療した歯の内部に虫歯が残っていたり、神経の一部が残っていたりして炎症が起こること(残髄炎)があります。

歯髄炎

虫歯が深く、神経の近くまで削った場合には、神経が刺激を受けて炎症を起こすことがあります。これを「歯髄炎」といい、ズキズキとした強い痛みが特徴です。
特に、夜間や温かいものを口にした時に痛みが強くなる場合は歯髄炎の可能性が高く、神経を取る治療(根管治療)が必要になることもあります。

二次カリエス

一度治療した歯でも、銀歯のすき間から再び虫歯になることがあります。
これを「二次カリエス」 といいます。
詰め物や被せ物が金属製だと、レントゲンを撮影してもその内側を確認することはできません。
そのため、痛みを感じる頃には虫歯が進んでいることが多いです。

歯根破折

歯に強い力が加わったり、過去に神経を抜いて歯が脆くなっていたりすると、歯の根が割れてしまうことがあります。
これを「歯根破折」といい、噛んだ時の痛みや歯茎の腫れといった症状が伴います。
見た目では判断することが難しいため、X線検査やCTによる確認が必要です。

歯周病

銀歯の周りの歯ぐきが腫れていたり、出血や口臭が気になったりする場合は、「歯周病」が疑われます。
進行すると歯を支えている骨が溶けてしまい、痛みや歯のぐらつきなどの症状が現れることもあります。特に銀歯の周りは歯磨きがしにくくてプラークが溜まりやすいため、炎症が起きやすいです。

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銀歯の痛みをなくす方法

治療後の銀歯の痛みに対する対処法は原因によって変わります。再治療が必要な場合もあれば、経過観察を行う場合もあるため、まずは診断をして原因を特定することが大切です。

治療直後の場合

◯咬み合わせが高い(咬合痛)
物を噛んだ時に限って痛む場合は、まずは咬み合わせの調整をします。咬み合わせの高さが原因なら、微調整するだけで症状が改善することが多いです。

◯虫歯の取り残しや神経の炎症
虫歯が完全に取り切れていなかったり、神経に炎症が残っていたりする場合は、再治療が必要です。感染部分をしっかりと除去した後で、再び詰め物や被せ物をします。

◯歯周病による痛み
銀歯の周りの歯茎に炎症がみられる場合は、歯と歯茎の境目や歯周ポケット内部の掃除を行ないます。炎症の原因であるプラークや歯石を歯科医院にて除去し、ご自宅で丁寧な歯磨きを行ない、炎症を落ち着かせていきます。

◯治療直後の一時的な刺激
熱伝導による症状だと思われる場合は、痛みが軽減するかどうか、数日〜1週間ほど様子を見ます。

治療からしばらく経っている場合

◯二次カリエス(虫歯の再発)
銀歯を外して再度虫歯の治療をします。自覚症状が出る頃には虫歯が進行していることが多いため、少しでも気になったら早めに受診するようにしましょう。
予防法として、歯と銀歯の境目にすき間ができにくく、変色や劣化の少ないセラミック素材などの使用が挙げられます。

◯歯髄炎(神経の炎症)
ズキズキとした強い痛みや、夜に痛みが強くなる場合は、歯髄炎の可能性が高いため神経を取る治療(抜髄)が必要です。歯の根の中が綺麗になったら、しっかり噛めるように土台で補強して被せ物を作ります。

◯歯根破折
歯の根が割れてしまうと、歯自体を残すことが難しく抜歯が必要な場合が多いです。
レントゲン撮影や、ついている詰め物や被せ物を外して状態を確認します。

◯歯周病の進行
歯の周囲、歯周ポケット内部の清掃を行い、炎症の原因であるプラークや歯石を取り除きます。

銀歯が痛んだらすぐに歯科医院で相談を

治療後の銀歯に痛みを感じた場合は、その原因を特定して正しく対処することが大切です。

症状によって必要な治療が異なるため、「そのうち治るだろう」と自己判断で放置していると、かえって悪化するおそれがあります。
「いつもと違う」「少し気になる」と感じた時点で、できるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。

また、歯と銀歯の境目のわずかな段差はプラークが溜まりやすく、再治療を避けるためには丁寧なケアが必要です。
正しい歯磨きの仕方などがわからない場合はお気軽にご相談ください。

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