歯石取りは自分でやらない方が良い!おすすめできない4つ理由
ご自分でお口の中の歯垢や歯石を取り除けないか?と考えたことがありませんか?あるいはすでに取り除こうと試した人もいるかもしれません。どんなにブラッシングやデンタルフロスで歯を磨いても残る歯垢と歯石。自分で取り除きたいと思うかもしれませんが、それはむしろ良くない結果を招くことになるかもしれません。その理由を4つ紹介します。
1、自分で専用器具を使って歯垢や歯石を除去することは危険です
2、歯石がすぐに付着する
3、歯茎の状態をチェックしながら取り除けない
4、歯茎の中の歯石が取り除けない
5、歯垢や歯石を安全に取り除くためには
6、歯石の予防のために
7、まとめ
自分で専用器具を使って歯垢や歯石を除去することは危険です
歯科医院での治療を受けた後は、歯はツルツルして明るく光沢があります。しかし、時間の経過とともに歯がまたザラザラして黄色っぽい色が付いてきます。そして「歯科医院で治療してもらった器具を使えば自分できれいにできるのでは?」と考えたかもしれません。
歯垢や歯石を取り除く専用器具はネットなどで入手できるかもしれませんが、それは安全に使用できるものではありません。高度に専門化された医療器具ですから、専門の知識とトレーニングを受けた歯科衛生士でなければ使いこなすことはできません。口腔内を傷つけることなくクリーニングして、検査で歯や歯茎の状態を確認して適切な処置をする。歯科衛生士はそのために3年間も専門学校で学んでいるのです。
これらの専用器具は鋭くとがっているので、誤って使用すると歯茎のデリケートな組織に損傷を与えてしまうかもしれません。それが原因で歯茎が下がってしまう恐れもあります。それだけでなく、舌、唇、頬、その他の口の中の軟部組織に損傷を与える可能性があります。お口の中にできてしまった傷から細菌に感染する可能性もあります。
歯石がすぐに付着する
歯垢や歯石を自分で完全に取り除くことはできません。残った歯石の表面はザラザラとしていて汚れや細菌が溜まりやすく、またすぐに歯石を作ってしまいます。歯科衛生士は歯石を取り除いたあとに歯の表面をきれいに磨き上げて歯石がつきにくい状態にしているのです。
歯茎の状態をチェックしながら取り除けない
また、誤って歯垢と歯石を歯茎と歯の隙間(歯周ポケット)の奥深くまで押し込んでしまい歯周病を引き起こす原因を作ってしまう可能性があります。また歯石を押し込んだために歯茎が腫れて痛みが発生することもあります。歯科医院では歯科衛生士が歯茎の状態を見ながら、歯石が奥に入り込まないように洗い流しながら慎重に取り除いているのです。
歯茎の中の歯石が取り除けない
歯石は歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)にもできています。歯茎の中に入ってしまっているこの歯石を自分の目で確認することは難しく、ご自分で歯石を完全に取り除くのは極めて困難です。そしてこの歯茎の中の歯石が歯周病の大きな原因となっていきます。
歯垢や歯石を安全に取り除くためには
以上のような理由からご自分で歯垢や歯石を取り除くことはおすすめしません。
歯垢や歯石の蓄積が心配な場合は、歯科医院で定期的な検査とクリーニングを受けましょう。歯科医院では専門の歯科衛生士のクリーニングを受けることでお口の中を清潔に保ち、異常がないかチェックをしてもらえます。
自宅でのセルフケアも重要です。必ず毎日食後にブラッシングをしましょう。1日に1度就寝前にはデンタルフロスを使って歯ブラシの届かない部分も掃除しましょう。
歯石の予防のために
歯石をご自分で取ることはおすすめしませんが、歯石が付かないように対策を取ることは良い事です。例えば電動式の歯ブラシは、手動モデルよりも効率的に歯垢を取り除くことができます。電動式の歯ブラシを使うことを検討してみてください。
フッ化物を含む歯みがき粉を利用してみるのも良いでしょう。フッ化物はエナメル質の損傷を修復するのに役立ちます。
また、ゴマを食べることも効果的だとご存じですか?ゴマをほんの一握り口に入れて噛みしめると、歯を痛めることなく歯垢や歯石を優しく取り除いて下れます。ただ噛みしめたあとは飲み込まずに吐き出しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?ご自分で歯垢や歯石が取れれば良いですが、現実的には難しくなおかつ危険です。おすすめできるものではありません。
自分でお口の中を傷つけてしまって痛みで美味しい食事も楽しめない・・・そんな事にならないように、専門家である歯科医師や歯科衛生士に診断をお願いしましょう。
お口は一生使うものです。歯や歯茎を大切にしましょう。