歯科コラム

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差し歯の寿命は?どんな種類があるの?

【監修:歯科医師 篠﨑章敬】



むし歯の治療をして差し歯がすぐに壊れた、外れたという経験はありませんか?差し歯の治療でもすぐに外れることもあれば、何十年ももつということもあります。同じ差し歯の治療なのに差があるのはなぜなのでしょう?
それは、差し歯には様々な種類があり、その耐久年数も異なるからです。また、普段のお手入れで差し歯の寿命を延ばすこともできるのです。今、差し歯について悩んでいる人に少しでも解決できるように差し歯について説明していきます。

差し歯や被せものとは

差し歯とは、自分の歯を元に人工的な土台を作り、その上に被せる物のことです。入れ歯とは違い自分では取り外しができない物です。

差し歯の治療をするデメリットは

●差し歯の治療には歯の神経を取る場合と神経を残す場合の2通りあります。

【神経を取った場合のデメリット】
歯へ栄養が行き届かなくなる為、歯そのものの耐久性が低くなり歯の根元が折れてしまうこともあります。また、痛みを感じなくなるのでむし歯になっても気がつくのが難しくなります。

【歯の神経を残した場合のデメリット】
痛みが出た時に被せた差し歯を一度外して治療をしなければいけません。


●個人差はありますが、差し歯の素材によっては差し歯が触れている部分の歯茎が黒く変色してしまうこともあります。
変色を治すには差し歯の素材を黒くならない物にかえ、歯科用のレーザーを使って黒い色素を取り除く治療を行います。

●差し歯は歯より硬いため、噛み締める力が強い人は残っているご自身の歯に強く力が加わるので、差し歯ではなく残っている歯が割れやすくなります。

その他の治療とは?

基本的に歯の根っこが残っている時は差し歯の治療になります。しかし、根っこが残っていても差し歯を支える力がない歯や抜かなければならなくなった時は差し歯の治療は出来ません。

ブリッジ

構造は差し歯と同じですが、抜いた歯の両隣の歯を土台として橋を渡すようにつないで治療します。両隣も同じ様に治療が必要な歯であればいいのですが、健康な歯を削らなければいけないデメリットがあります。

部分入れ歯

両隣の歯を治療したくない人や、ブリッジでは被せ物が出来ない人には、取り外しが可能な入れ歯になります。しかし取り外し可能なため、紛失する・長期間外したままにしておくと合わなくなるというリスクもあります。

【保険適用外】

インプラント

失った歯の代わりにあごの骨に人工の材料を埋め込み、そこに土台をたて差し歯を被せていきます。保険適用外のため自費治療になります。お手入れ不足や歯周病の悪化などで再治療が必要になることもあるため、今までより歯のメンテナンスがより重要になっていきます。

差し歯の種類と寿命について

保険診療が適応

【硬質レジン前装冠】
対象⇒前歯
金属の表面に白いプラスチック樹脂を張り付けた被せ物
寿命⇒7年~9年
※白い樹脂の変色は2~3年頃から起こります。

【硬質レジンジャケット冠】
対象⇒前歯と小臼歯
全体がプラスチック樹脂の被せ物
寿命⇒5年~8年
※金属を使用していないので、割れやすく変色も起こります。

【合金(金銀パラジウム)】
対象⇒小臼歯と大臼歯
全体が銀色の金属の被せ物
寿命⇒7年~10年
※金属なので強度が強く、耐久性はありますがお口を開けた時に銀色が目立ちます

自費診療

【オールセラミックス】
対象⇒前歯と奥歯
金属を使用しないセラミック(陶器)の被せ物
寿命⇒8年~10年
※変色しにくく、審美性に優れています

【メタルボンドセラミック】
対象⇒前歯と奥歯
金属の表面にセラミック(陶器)を焼き付けた被せ物
寿命⇒8年~10年
※中が金属なので割れにくいが、オールセラミックと比べると色調は劣ります。

【ジルコニア】
対象⇒前歯と奥歯
全体が白色でセラミックの中でも強度が強い被せ物
寿命⇒8年~10年
※他の歯とも違和感がなく、本物の歯により近い質感があり変色しにくいです。

【ゴールド】
対象⇒奥歯
白金(プラチナ)を含む金合金の被せ物
寿命⇒8年~10年
※金属なので強度があって、金属アレルギーにもなりにくい

差し歯の寿命を延ばそう

保険適用の差し歯でも自由診療の差し歯でも、より長く使い続けたいですよね。普段のお手入れなど、少し注意して過ごすだけで差し歯の寿命を延ばすことができます。
プラスチック樹脂やセラミックは欠けたり割れたりするので、普段の食事の時は硬い食べ物を差し歯で噛まない様に注意しましょう。

また、毎日の歯磨きの時に、歯と歯の間や歯と歯茎の隙間の汚れをしっかり落とすようにしましょう。
歯ブラシだけでは歯垢を落としきれないので、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってできる限り「歯垢をのこさないように磨くこと」が大切です。

ただ、普段の歯磨きだけで歯の汚れを完全に落とすには限界があります。樹脂やセラミックにも歯垢の付着や着色汚れがついてしまうので、定期的に歯医者へ通いお口のお手入れ・メンテナンスを行い差し歯の寿命を少しでも長く伸ばしていきましょう。


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