歯科コラム

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歯周病の予防・改善は歯磨きから!効果的な歯ブラシの使い方とは?

【監修:歯科医師 篠﨑章敬】


歯ブラシを片手に持ち、OKサインをする女性

歯磨きに最適な歯ブラシの選び方とは?


毎日歯磨きをしていても、歯茎の状態がよくならない…。心当たりはありませんか?虫歯や歯周病の改善には歯磨きが重要ですが、正しく磨けていないと逆効果になることも。今回は、正しい歯磨きの仕方とコツについてご紹介していきます。

歯周病へのアプローチは毎日の歯磨きがカギ!

子供の頃、「歯磨きしないと虫歯になるよ」と親御さんに言われた方も多いのではないでしょうか。しかし毎日、朝昼晩と歯磨きをしていても「正しい歯磨きの仕方」が身についていなければ、虫歯や歯周病は進行していきます。

そもそも歯磨きは何のために行っているのでしょうか?

答えは「歯にこびりついた歯垢(しこう)を落とすため」です。歯の表面についている歯垢は、プラークと呼ばれるバイ菌の塊。そのまま放っておくと硬い歯石(しせき)になり石のように歯にこびりつくため、水や歯ブラシだけでは落ちません。

歯石が歯についたままでは、バイ菌の住みかとなってしまい歯周病を悪化させる原因になります。朝起きた時に口の中がネバネバする、疲れている時などに歯を磨くと出血する等の症状がある人は要注意です。

お口の健康を維持することは、全身の健康にもつながる大切なこと。30~40代から歯周病リスクは高まるため、まずは歯垢や歯石を溜め込まないよう毎日の歯磨きを見直してみましょう。

間違った歯磨きを続けるとどうなる?


間違った歯磨きは歯を傷つけてしまう

歯ぐきが痩せる原因にも

歯磨きをするといっても、雑にゴシゴシ磨くと歯や歯茎に負担をかけてしまいます。
「過剰な力でのブラッシング」「研磨剤の入った歯磨き粉のつけすぎ」「硬い歯ブラシでの歯磨き」といった間違った磨き方を続けていると、どのようなリスクがあるのでしょうか?

歯が傷つく・削られる

歯の表面が傷つき着色の原因になることがあります。さらに悪化すると、歯が削れて知覚過敏の症状が起こる場合も。

歯茎が下がる・傷がつく

強く磨きすぎてしまうと歯茎が傷つき、しみたり痛みがでることがあります。また、徐々に歯茎が下がっていくことで歯が長く見えたり、隠れていた歯の根っこが露出することで知覚過敏の症状も起こってきます。

毎日する歯磨きだからこそ「ただ磨くだけ」ではなく、歯や歯茎の負担がないように効果的な歯磨きを心がけたいですね。

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正しい・効果的な歯磨きのコツは?

ここでは、多くの方に当てはまる一般的なポイントについて4つご紹介していきます。

歯磨きは1日何回するのがベスト?


あなたは、一日に何回歯磨きをしていますか?

1日1回以上、夜寝る前の歯磨きは丁寧に。

食べカスや細菌を減らすために毎食後の歯磨きが理想ですが、外出先などで歯磨きの時間が取れない場合もあると思います。その日の汚れはその日のうちにリセットするように意識するだけでOKです。

特に睡眠中は唾液量が少なく、お口の中のバイ菌が増殖しやすくなるので、寝る前の歯磨きが効果的です。1日1回は歯ブラシに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを取りましょう。

●毛の当て方と力加減


歯ブラシは歯に対して垂直に当てる

歯と歯茎の境目は45度の角度にする

歯と歯ブラシが垂直になるように歯ブラシの毛先を歯の表面にしっかりと当てるのがポイントです。5~10mmを目安に小刻みに動かし、歯1、2本を15回ずつ磨きます。

歯と歯茎の境目の汚れを落とす時は、歯の根元に対して歯ブラシを45度の角度で当てましょう。上下の前歯の裏側は、歯ブラシを縦にして磨いてみてください。

力加減は、歯ブラシの毛先が広がらない程度(150~200gくらい)を心がけて。もしスケールなどの重さを量れるものがあれば、歯ブラシを持って力をかけてみると磨く時の力加減がイメージしやすいと思います。


歯ブラシが広がらない力加減を意識しよう

歯ブラシのかたさは「ふつう」がおすすめです。ただ、歯茎に炎症がある場合は「やわらかめ」を使うようにしましょう。


●磨き残しが多い場所とは?


磨き残しが多いのはこの部分!

<磨きにくい場所>
・奥歯の奥、奥歯のかみ合わせ
・歯と歯の間、歯と歯茎の境目
・歯並びがデコボコしているところ

<磨き忘れやすい場所>
・手首を返さないと磨けない部分
・糸切り歯付近の歯並びがカーブしているあたり

ブラッシングのコツは、一筆書きの要領でおこなうこと。右の頬側から左の頬側、右の舌側から左の舌側のように飛ばさずに順番にすすめていきます。

あちこちバラバラに磨くと、磨き残しが出てしまいやすいので気を付けましょう。

●デンタルフロス、歯間ブラシも併用するのもおススメ!


デンタルフロスを併用すると尚良し

歯間ブラシタイプも◎

歯と歯の間は歯ブラシだけでは磨ききれず、バイ菌や食べカスが溜まりやすい部分です。
そのため、歯磨きで全体を磨いた後はデンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを使ってしっかりと汚れを取りきりましょう。

歯周病が進行している(歯茎が下がっている)場合や、インプラントが入っている場合には、歯と歯の間の隙間が広くなっていることがあるので歯間ブラシがおすすめ。
ただし、歯間ブラシのサイズが適していないかったり、使用方法が間違っていたりすると歯茎を傷つけ歯肉退縮の原因になります。ご自分に合ったサイズを選びましょう。

正しいブラッシング・歯ブラシ選びのアドバイスもお任せください

歯周病は痛みがなく進行する病気と言われ、進行した状態は元に戻すことはできません。歯周病ケアには、毎日の正しい歯磨きを続けることがとても重要になってきます。

日々忙しく過ごす中、1日1回は自分をいたわる時間だと思って歯磨きを丁寧にしてみませんか。

またお口の中の状態は人それぞれ異なります。これを機に、カルナデンタルクリニックで自分にあった磨き方や歯ブラシを見つけてみませんか?


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