自分に合った歯ブラシ使えてますか?歯ブラシの種類と選び方とは?
歯の健康を保つために歯磨きは欠かせません。歯磨きに必要な歯ブラシはどんなものを使用していますか?自分に合った歯ブラシを選べていますか?
歯ブラシには硬さ、ブラシ部分の大きさ、毛先の形など様々な種類があります。
自分に合わない歯ブラシを使用していると歯茎や歯を傷つけることもあります。
とはいっても、市販されている歯ブラシも様々な種類があり、どれが自分に合うのか迷うことがあるかと思います。今回は、「歯ブラシの種類」「おすすめの歯ブラシ」「歯ブラシ選びのポイント」をお伝えします。
1、歯ブラシ+補助清掃用具の複数使いがおすすめ
2、歯ブラシ選び迷ってませんか?歯ブラシの種類について
3、歯科衛生士こだわりの歯ブラシをご紹介!
4、歯ブラシ選びのポイントは自分のお口の状態を知ること
歯ブラシ+補助清掃用具の複数使いがおすすめ
毎日歯磨きしているのに、虫歯や歯周病になってしまう方は多くいらっしゃいます。その原因は食生活や生活習慣など様々ですが、正しい歯磨きができていないことも大きな原因の1つになります。
虫歯や歯周病になぜなってしまうのか?その原因はプラーク(歯垢)に存在しているばい菌です。ばい菌がバイオフィルムという膜を作ります。この膜は抗生剤も効かないくらい強く、ヌルヌルしているためプラークが付着しやすいです。
しかし、歯ブラシをしっかり当てて磨けば取り除くことができます。ただ、バイオフィルムは一度除去しても、繰り返しついてしまうので24時間後には元の状態に戻ってしまいます。そのため、歯を磨く習慣があっても歯ブラシで磨けない部分があるとバイオフィルム表面にプラークが溜まり、虫歯や歯周病になってしまうのです。
細かい部分まで正しく歯磨きを行なうには、普段使いの歯ブラシと一緒に磨きにくい部分専用の補助清掃用具の使用がおすすめです。以下で歯ブラシの種類や特徴をお伝えします。
歯ブラシ選び迷ってませんか?歯ブラシの種類について
まずは歯ブラシの種類を知ってから歯ブラシを選びましょう!スタンダードタイプから、歯間専用、奥歯専用のものなど様々です。先にスタンダードタイプを使用してから、磨きにくい部分に清掃補助用具を使うと清掃効果が高まります。
スタンダードタイプのみを使用して丁寧に磨いても全体の7割くらいの汚れしか落とせないとも言われています。歯の細部まで磨けるように、自分に合った歯ブラシ+清掃補助用具を見つけましょう。
スタンダードな歯ブラシ
○縦3列の植毛
幅が大き過ぎると歯茎にもあたってしまい、歯茎を傷つけることがあります。ブラシ部分は小さめのものが小回りもききおすすめです。
○毛先はフラット
ギザギザなものもありますが、山の部分の毛は当たるが谷の部分の毛はあたりにくく、フラットの歯ブラシの方が毛全体が歯にあたりやすいため清掃効率が高めです。
○ブラシ部分の大きさは歯2本分くらい
小さめだと磨くのに時間がかかりすぎ、大きめだと細かい部分が磨きにくいです。
○硬さは普通
誰でも使用しやすい硬さです。歯茎に炎症があり痛みを伴う方は、柔らかめやシステマタイプの歯ブラシを使うのも良いです。(システマタイプは毛先が細くへたりやすいため、毛先が少しでも広がったら交換しましょう)
ワンタフトブラシ
ワンタフトブラシは筆のように毛束が1つしかない歯ブラシです。その分、ブラシ部分が小さく奥歯にも届きやすく、山切りカットになっているため細かい部分にも届きやすいです。歯並びが悪い方や矯正装置をつけている方は特におすすめです。
他にも1番奥の歯の裏側や親知らず、叢生部、入れ歯を引っかける歯などにも適しています。
(使用方法)
持ち方は鉛筆と同じように持ち、毛先を歯と歯茎の間に沿わせながら、小刻みに動かして磨くと良いです。歯磨き後に、仕上げ用として使います。
歯間ブラシ
歯間ブラシとフロスはどちらも歯と歯の間を清掃するものです。使い分けは歯と歯の隙間が小さい場合はフロス、大きい場合は歯間ブラシを使用します。歯間ブラシの1番細いタイプがスムーズに入らない場合はフロスを使用しましょう。
ブラシ部分はゴムタイプとブラシタイプがありますが、ブラシタイプの方が汚れが落ちやすいです。
形は真っ直ぐなものとL字のものがあります。基本的に真っ直ぐなものは前歯、L字のものは奥歯で使用しやすいです。歯の隙間に合わせてサイズを選ぶのが大切です。
(使用方法)
歯と歯の隙間に入れ、隣合った歯それぞれ2~3回こすりましょう。
フロス
歯と歯の狭い隙間に使用します。指巻きタイプと持ち手付きタイプがあります。初めて使用する方は持ち手付きタイプが使用しやすいです。持ち手付きタイプにはY字とF字タイプがあります。Y字タイプは奥歯、F字タイプは前歯に使用しやすいです。
(使用方法)
糸を前後に動かしながらゆっくり歯間に入れ、歯茎に少し触れたら歯の側面それぞれにあてながらこすります。フロスを抜くときもゆっくり抜きましょう。歯茎に入れ込みすぎると傷ができるため、歯茎に入れる場合は必ず2mmくらいにとどめましょう。
◎その他の歯ブラシ
インプラントケア
システマタフトブラシがおすすめです。インプラントは構造上、普通の歯ブラシで強く磨くと天然歯より歯茎が下がりやすいです。そのため、毛が柔らかく歯と歯茎の間にはいりやすいシステマタフトブラシをおすすめします。使用されている歯ブラシとセットで使いましょう。
矯正中のケア
タフトブラシや歯間ブラシの他に、植毛部が縦2列タイプの幅が小さい歯ブラシもおすすめです。
歯科衛生士こだわりの歯ブラシをご紹介!
◎歯科医院やネットでしか購入できない歯ブラシ
Tepe「セレクトコンパクト」
ブラシ部分の形が台形で先端部分が小さく、奥歯にも歯ブラシをあてやすい形状になってます。ブラシの毛が多めで汚れが落ちやすく、毛の先端もラウンド加工されており歯茎にも優しいです。
ライオン「DENT.EXSlimhead Ⅱ 33M」 「DENT.EXシステマ 44M」
ブラシの植毛部が薄めになっているため、奥歯にもスムーズにあてることができます。毛に弾力があり歯間にも入りやすく、へたりにくいです。超コンパクトヘッド「DENT.EX Slimhead Ⅱ 34」もあり、こちらは小回りがきき細かい部分まで磨けます。
「DENT.EXシステマ44M」は歯周病の方で歯茎に腫れや出血がある方におすすめです。毛先が細く歯茎の中まで入り込みやすい構造になっています。この歯ブラシで歯と歯茎の間のキワを磨くと、汚れの除去だけではなく,歯茎の血行をよくする働きもあるため、歯茎の炎症を抑えるには最適な歯ブラシです。
GC「プロスペックス歯ブラシプラスコンパクトM」
健康な歯茎の方におすすめです。他の歯ブラシよりも毛量が多く、細い毛が詰まっており、毛に弾力があります。そのため、虫歯予防や着色が気になる方におすすめです。
GC「ルシェロピセラB-20M」
成人女性向けにコンパクトさを重視した歯ブラシです。ヘッドが小さめで細かい所の汚れもしっかりおとしやすいです。先端が三角形になっているのが特徴で歯間や一番奥の歯の後ろ側、親知らずなども磨きやすい形になっています。持ち手が少し短めなので、使いにくさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん男性のかたにもおすすめです。
◎市販されているおすすめ歯ブラシ
サンスター「ガム デンタルブラシ ♯191 ♯211 ♯407 ♯409 」先細タイプ
毛先が細く、毛に弾力があるため歯と歯茎の間のプラークまで除去しやすいです。目に見えませんが毛も特殊加工されており、表面がザラザラしているため歯の汚れを絡め取ってくれます。♯191は超コンパクト、♯211はコンパクトでブラシ部分の大きさが異なります。小さい方が小回りがききます。♯407・♯409は歯周ポケットに入りやすい設計で少し歯茎に炎症がある方におすすめです。
クリニカ「クリニカアドバンテージ」
ブラシの植毛部が超極薄で、奥歯にもあてやすい設計になっています。ブラシの毛に弾力があるため、歯と歯の間に入れやすく汚れを落としやすいです。持ち手が6角形で鉛筆持ちしやすく比較的スリムです。太めが握りやすい方は細く感じるかもしれません。ブラシ部分の大きさは超コンパクトとコンパクトがあり、大きさを選ぶことができます。多くのスーパーやドラッグストアで取り扱いがあるため、購入しやすいです。
歯ブラシ選びのポイントは自分のお口の状態を知ること
歯並びが悪い、矯正中、歯茎の炎症やインプラントがあるなど、お口の中はそれぞれ違います。歯と歯の隙間1つとっても同じではありません。お口の中の状態に応じて歯ブラシを選ぶのがポイントです。
しかし、様々な種類の中から自分で選ぶのが難しい方もいらっしゃるかもしれません。当院での定期健診ではクリーニングの他にも必要であれば歯磨き指導も行なっており、患者さんのお口の状態に合った歯ブラシもお伝えすることもできます。自分に合った歯ブラシを見つけるためにも定期健診を受診されることをおすすめします。
カルナデンタルクリニックでは、クリーニング・定期健診を行っております。
口臭の原因となる汚れや歯石を除去し、より詳しい検査をご希望の方には、唾液検査でお口の中の菌のバランスまで調べることが可能です。
お口を清潔に保つためのケアも、当院へお任せください。