歯ブラシ、消毒していますか?歯ブラシを清潔に保つためのヒント
一般的に歯ブラシの消毒について深く考える機会はあまりないのではないでしょうか。歯ブラシというと「歯を磨くこと」しか頭にない・・・ということがほとんどでしょう。しかし、歯ブラシを消毒することは、実はとても重要なことです。この記事では、歯ブラシを消毒する方法について説明します。
歯ブラシを消毒する方法
歯ブラシを消毒する方法に入る前に、これがなぜそれほど重要なのかを最初にお伝えしましょう。
まず、市販の歯ブラシは滅菌パッケージで販売する必要はありません。そのため、歯ブラシが口に触れる前にすでに細菌が付着している可能性があります。
第二に、私たちの口の中には数千億個もの細菌が存在しています(お口の中の歯垢1mgだけでも1億~2億個の細菌が存在していると言われています)。私たちは、毎日歯を磨いていますが、この時、細菌の多くは水と一緒に排水管に流れ込むことになります。しかし、歯ブラシには1億個ほどの細菌が残っているのです。それだけでなく空気中の細菌やカビも付着している可能性があります。つまり、あなたの歯ブラシは常に細菌が付着してしまっているということです。
お口の中をきれいにするはずの歯ブラシが汚れていては、意味がないと感じませんか?歯ブラシの細菌が直接大きな健康上の問題を引き起こすとは考えられていませんが、定期的に歯ブラシを掃除・消毒し、適切に保管し、いつ交換すれば良いか、を知ることは、お口の中を清潔に保ち、健康を維持するためには重要なことなのです。
歯ブラシを清潔に保つためのヒント
歯を磨く前後に手を洗う
まず、歯ブラシに触れるときはいつでも、石鹸と水で少なくとも20秒間手を洗うことが重要です。
細菌やウイルスは手から感染することが最も多いからです。歯みがきの前にまず手を洗うことで、歯ブラシへの細菌の付着を防ぐことができます。
インフルエンザなどのウイルスでも花粉症の原因になる花粉でも、歯ブラシに付着させないために手を洗うことほど重要なことはないと言えます。
歯ブラシを丁寧にすすぎ、保管します
歯ブラシを使用するたびに水道水で丁寧にすすぎ、残っている食べ物カス、歯磨き粉、歯垢などを取り除きましょう。
すすいだ後は、歯ブラシを立てて保管し、乾燥させます。歯ブラシに付着する細菌のほとんどは「嫌気性」です。つまり、空気(酸素)の下では存在できない細菌なので、空気乾燥するとほとんどの細菌が死滅します。
また、湿気が溜まる密閉された容器やキャビネットの中では細菌が繁殖するため、外気に触れるところに置いておくことが重要です。ワンルームマンションに多いお風呂、トイレ、洗面台が一式になっているようなところでは、トイレから大腸菌などが空気中に浮遊している可能性があるため、トイレの近くに保管しない方が良いでしょう。また、水を流す前に便座を閉じることで、空気中への菌などの飛散を防ぐことができます。
最後に、家族の歯ブラシなど複数のブラシを同じホルダーや引き出しに一緒に保管することは避けてください。細菌が広がる可能性があるので、それらが互いに接触しないことが最善です。
歯ブラシを消毒する簡単な方法
さらに歯ブラシを清潔に保つために、消毒することも有効です。
イソジンなどのうがい薬を使い、4つのステップで歯ブラシをかんたん消毒する方法は次のとおりです。
- ブラッシング後、毛を水で完全に洗い流します。
- 歯ブラシを覆うのに十分な量のカップに、うがい薬を数滴入れます。
- 約15分間浸します。これ以上は歯ブラシの毛を痛めるので避けてください
- 最後に水で十分にすすいでください。
歯ブラシを消毒する方法としては、その他にも紫外線を使った歯ブラシ専用の除菌機を使用する方法もあります。
消毒というと煮沸消毒が頭に思い浮かぶ方がいるかもしれませんが、歯ブラシは熱湯に入れると毛が変形してしまい使用できなくなるので、煮沸消毒は避けましょう。
歯ブラシを定期的に交換する
歯ブラシは1か月以上使用すると、毛が摩耗してきて歯垢などの汚れを落とす機能が低下してきます。またどんなに歯ブラシを掃除したり消毒をしても完全に細菌を取り除くことはできません。そのため、月に一度は歯ブラシを交換することをおすすめします。
まとめ
思った以上に歯ブラシは汚れています。毎日歯を磨くたびに汚れているといっても過言ではないのです。しかし、丁寧に流水ですすぎ、風通しの良いところで保管するだけでも多くの細菌は死滅し歯ブラシを清潔に保つことは可能なのです。毎日きれいな歯ブラシで歯磨きをしてお口の中を清潔に保ちましょう。