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唾液が少ない、口が乾く・・・ドライマウスが引き起こすデメリットとは?

【監修:歯科医師 篠﨑章敬】


喉を気にする男性

「しゃべりにくい」「頻繁に口やのどが渇く」といったことはありませんか?実はこの症状をそのままにしておくと、更なる健康リスクを引き起こしてしまう場合も・・・。今回は、唾液が少ないことのデメリットと、改善方法についてご紹介します。

30~40代女性に急増する「ドライマウス」とは?

ドライマウスとは、唾液の分泌量が減って口やのどが乾燥した状態です。50歳以上の女性に多くみられる疾患で、約8割は女性が占めています。

ドライマウスを引き起こす要因としては、加齢による唾液量の減少や、更年期を迎え女性ホルモン・自律神経のバランスが乱れることが挙げられます。
しかし、最近では若い女性でもドライマウスに悩む人が増えてきており、ストレス不規則な生活習慣口呼吸喫煙などが影響していると考えられます。
慢性的に唾液が少ないことで、ドライマウスの症状を引き起こしてしまうのです。

虫歯・歯周病リスクが高まり、口臭も強くなる傾向があります

唾液が減るとどうなるのでしょうか?
唾液が少なくなると、「虫歯」「歯周病」「口臭」「口内炎」など、そのほかの病気も引き起こす恐れがあるのです。

1)    虫歯が増える

唾液には、虫歯菌が出す酸を中和し、酸で溶かされた歯を再生する働きがあります。唾液が少ないとこの働きが弱くなり、虫歯が進行・増加する危険があります。

2)    歯周病が進行しやすくなる

お口の中には様々な細菌がいますが、普段は唾液の抗菌作用によって、細菌の増殖は抑えられています。しかし唾液が少ないと、毒性の強い歯周病菌が増殖し、歯周病が進行しやすい状態になってしまうのです。

3)口臭が強くなる

唾液にはお口の中の細菌や食べカスを洗い流してキレイする作用があります。唾液が減ると、お口の中の細菌が増え、口臭の元になる臭いガスを発生させます。

4)口内炎が出来やすくなる

口の中は唾液によって保護・殺菌され、傷を修復して守られています。唾液が少ないことで、粘膜が傷つきやすくなると口内炎が出来やすくなります。

唾液は、お口の健康を守る重要な働きを担っています。「舌が痛い」など症状が深刻な場合は、歯科医院へ相談に行ってみましょう。

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ドライマウスを改善し、唾液を分泌させるためには?

ご自宅でもできる、ケアの仕方をご紹介します!

●食べ物をよく噛んで食べる

一回につき30回を目安によく噛んで食べましょう。普段から早食いの方は、少しペースを落としてゆっくり食べるようにしてはいかがでしょうか。唾液の分泌が増えるだけでなく、胃や腸の負担も軽減されます。
また、パンなどの軟らかい食べ物が多い方は噛む量が減り、唾液の量も減ってしまうので悪循環になりがちです。食後にキシリトールガムを噛むようにする、歯ごたえのあるものをゆっくり噛んで食べるようにしてみるのもおすすめですよ。

●保湿ケア

水分補給をこまめに行いましょう。少量のお茶や水でも、時々口に含ませることでお口の乾燥を防ぐことができます。保湿ジェルやスプレーなどの保湿ケア用品を使って、乾燥を予防するのも効果的です。ドライマウスの症状がひどい時には、水分でむせることもあるので、その場合はゼリー状の水分補給食品などを利用するのも良いでしょう。
部屋の乾燥も要注意です。加湿器などを使って部屋が乾燥しないように気を付けましょう。

●ストレスを減らす

ストレスが溜まった状態だと、体が常に緊張状態になってしまうため、ドライマウスの進行や日常生活に支障が出る恐れがあります。体を動かす、好きな本を読むなど、自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。

●おしゃべりを楽しむ

舌をしっかり動かすと、唾液の分泌を促す作用があります。リラックスして会話を楽しむことで、自律神経の乱れも落ち着きます。早口言葉を喋るのもおすすめです。

まとめ

唾液は、一日に1~1.5ℓも分泌されていると言われており、あなたのお口や全身の健康を支えています。自分で出来る対策にも限界があるため、「口が乾く」「口内炎が治らない」「口がネバネバする」など、心配な時は早めの受診がカギとなります。


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