前歯が大きくて気になる! 目立たなくする方法とそのリスクとは
他の人と比べ前歯が大きくて気になり、小さくしたいと悩んではいませんか?歯が大きく見えるのは、1本1本の歯が大きい場合と前歯以外の歯が小さいために前歯が大きく見える場合とあります。
前歯を小さくする方法はあるのか?などの疑問点と治療方法をご紹介します。
大きい前歯と出っ歯は同じ?
そもそも大きい前歯と出っ歯は違います。では、どのような違いがあるのでしょうか?
大きい前歯
上の前歯の平均的な横幅は男性8.6mm・女性8.5mm前後と言われています。9mm以上になると前歯そのものが大きいと判断されます。
もう一つ、前歯が大きく見える理由があり、前歯の大きさは標準的でも前歯以外の歯が標準より小さく、歯並びのバランスが崩れて結果として前歯が大きく見えてしまうことがあります。
出っ歯
遺伝による先天的のものと癖などによってなる後天的のもの2つあります。
遺伝
両親が出っ歯だとお子さんの成長過程で「上あごが成長しすぎた」又は「下あごが成長しなかった」という可能性があります。その為、上下のバランスが悪くなり出っ歯になることもあります
癖
口腔・生活習慣により出っ歯になってしまうことがあります。
小さい頃から指しゃぶりや舌で上の前歯を押す癖、口呼吸、口が半開きになる癖により、長い時間をかけて上の前歯が前に出てきてしまい出っ歯になってしまいます。
大人になってからでも歯周病により歯が動きやすくなり、出っ歯になってしまうことがあります。
大きい前歯の治療方法は、健康な歯を「削る」こと
前歯そのものが大きい場合は「削る」以外の対処法はありません。歯の表面はエナメル質という痛みを感じない部分で覆われていて、約1mm程度まで削ることは可能です。
歯を削ると隙間が出来て、すきっ歯になってしまいます。この隙間をなくす為に削った前歯を後退させる矯正治療が必要になる場合もあります。
矯正治療をすると時間もお金もかかってしまうのでもっと早く安く治したいという場合は、むし歯の治療と同じように大きい前歯を小さく削り差し歯に変える方法になります。この治療方法は、神経を残せる場合と神経を取ってしまわないといけない場合とあります。また、前歯の2本だけではなく両隣の計4本治療しなくてはいけないこともあるので、治療を開始する前に歯科医師とよく相談してから行いましょう。
歯を削る危険について
安易に歯が小さくなるからという理由で健康な歯を削ってしまうと危険です!一度、削った歯は元には戻りません。
痛みを感じないエナメル質を削っても歯そのものは薄くなり、神経に近くなります。食事の時や冷たいものが歯に触れると、知覚過敏のような痛みがでる場合もあります。
エナメル質の次にある象牙質のまで削ってしまうと、象牙質は柔らかいのでむし歯になりやすくなります。よって、今までよりも口腔ケアが大事になってきます。
歯の神経を取ってしまうと、歯に栄養がいかなくなるので歯が弱くなってしまい、歯の寿命が短くなります。
歯が小さくなっても、様々なリスクによって歯がむし歯になったり、歯を抜かなければいけなくなったりするというデメリットがあることを把握しておきましょう。
前歯の矯正治療
前歯の大きさは標準でも、他の歯の大きさの関係などで前歯が大きく見えている場合は、矯正治療で綺麗な歯並びにすることによって前歯が小さく見えるようになります。
前歯の矯正治療の危険について
まず、部分矯正といって全体を矯正するのとは違い、気になる前歯のみ矯正する方法があります。部分矯正は全体矯正と比較すると費用も治療期間も少なくすみます。
しかし、部分矯正にも気をつけなければいけない、むし歯・歯周炎・歯肉炎・後戻りなどのリスクがあります。
矯正治療のリスク
前歯が綺麗になっても、矯正終了後に噛み合わせが不安定になり、あごに負担がかかり顎関節症になることもあります。
歯肉退縮・・・歯ぐきが下がり歯の根元が露出してしまいます。歯の根元が露出すると、水がしみたりむし歯になりやすくなったりしてしまいます。
歯根吸収・・・元々の歯の根っこの長さが矯正治療のゆさぶりなどが原因で短くなってしまいます。歯根吸収は矯正治療を行うと起こりうる現象ですが、歯が抜けるほど歯根吸収が起こることはまれです。
前歯の治療が必要かよく考えてみましょう
矯正治療では自費になるため費用も多くかかり、治療期間など個人差があるのでデメリットや失敗例なども知ったうえで、治療をするか判断することが大事になります。
歯医者によって値段が違うので安く抑えることももちろん大事ですが、自分の希望に合う見た目になることもより大事になってくるので、信頼できる歯医者さんで治療を受けることをお勧めします。
1つの歯医者で説明や治療内容に不安を感じてしまったら、他の歯医者のアドバイスも聞くこともできるので、セカンドオピニオンを聞いてから納得して前歯の治療を開始しましょう。