歯石取りの適切な頻度とは?
ご自身で毎日しっかり歯磨きをしていても、いつのまにか歯石がついてしまっていることをご存じですか?
歯を守るためには歯磨きももちろん大事ですが、歯科医院で歯石取りを受けることが歯を健康に保ち、お口の中をさらに綺麗にする秘訣になります!
歯石が発生するメカニズムやご自身に合った歯石取りの頻度をご紹介していきます。
なぜ歯石が発生するのか
よく耳にする歯石ですがどのようにできていると思いますか?
食事をした後に歯を触るとヌルヌルした汚れが付いています。その汚れは歯石の元となる歯垢(プラーク)といいます。
この歯垢が石灰化し固まると「歯石」になるのです。
歯石が溜まる原因
歯石が溜まるのは、歯磨きをしなかったり、歯磨きをしても磨き残してしまったりすることが原因になります。
歯垢が歯に付着した後、4~8時間すると少しずつ石灰化が始まり、2~3日間歯垢が付着したままになると唾液の成分によって歯石へと変化してしまいます。
歯垢は歯磨きで取り除くことができますが、2〜3日歯磨きを怠ると歯石が溜まっていき、一度ついた歯石は歯磨きでは取り除くことができなくなってしまいます。
毎日、歯磨きをして歯垢を取り除いていても、磨きにくい場所や歯ブラシが届かない所が磨き残しとなり歯石へと変化していきます。
歯石がついたままだとどうなるの?
歯石は細菌の固まりです!歯石の表面はザラザラしていて、汚れが溜まりやすく歯垢が付きやすい状態になり、細菌のすみかになりやすいです。
この歯石を放置しておくと、細菌が毒素を出し続けるので毒素により歯肉炎になり、歯肉炎がさらに進行して歯周病になります。歯周病は歯を支える骨を溶かしてしまうので、歯石を除去せず放置すると歯がグラグラし始めます。
最終的には歯を支える骨がなくなり、歯が自然と抜け落ちてしまいます。
歯石を除去せずにいると歯周病の進行だけではなく、出血やむし歯、口臭などの原因になります。
歯石取りは歯科医院に任せましょう
自分で歯石が取れるならお金をかけずに取りたいと思いますよね?
スケーラーという器具があれば歯石は自分でも取れます。
しかし、自分ではどこに歯石がついているのか判断も難しく、取り残しや奥歯など見えない部分など歯茎を傷つけてしまう危険があるので、歯石取りはプロにお任せするのが安全です!!
歯磨きで歯石を予防しましょう
どんなに頑張って歯ブラシで磨いても歯石は落ちません。
歯石をつけないために、ご自身では歯石の元である歯垢を残したままにならないように歯磨きで予防をしていきましょう。
磨き残しによる歯石の付着は防げませんが、食後に意識して磨くだけで歯石が付着する量を抑えることができるので、ご自身で行う歯磨きの時に歯間ブラシやデンタルフロスを使いきちんと歯垢を落としていきましょう。
セルフケアとプロフェッショナルケア違いって?
セルフケアとは、自分でフッ素入りの歯磨き粉を使って歯磨きなどをすることです。
また、虫歯にならないように食生活に気をつけたり、規則正しい生活習慣を身につけたりすることもセルフケアに含まれます。
プロフェッショナルケアとは国家資格をもった歯科医師や歯科衛生士が行う専門的なクリーニングです。
専門の器具を使って、歯の表面の汚れや歯と歯茎の間に溜まった歯石を除去し、歯磨きでは届かない部分の汚れも綺麗にしていきます。
患者様1人ひとりのお口の状態を診てその方に合ったクリーニングをしていき、綺麗な状態を維持できるようにアドバイスもしてくれます。
どれくらいの頻度で歯石取りをすれば良いの?
セルフケアがきちんとできている人やできていない人、現在歯周病が進行している状態の人などお口の状態は人それぞれです。
自分に合った頻度が気になる時は歯科医師に相談しましょう!
ご自身に合った頻度でプロフェッショナルケアを!
歯周病の進行度合いによって1ヶ月に一度クリーニングが必要な人や、セルフケアがきちんとできていてむし歯や歯周病の心配がなく6ヶ月に一度でも大丈夫な人もいます。
歯石になる前の歯垢を取り除くことが一番重要になるので、一般的に3ヶ月に一度の頻度でクリーニングをするとお口の中が綺麗な状態に保てます。
歯石除去の費用は?
保険診療で行うクリーニングは歯周病治療の場合です。
歯茎の検査やレントゲンを撮影して、歯科医師の診断のもと行います。軽度の歯周病の場合は2~3回程度通院が必要になります。
費用は3割負担の場合、3回の合計が歯科医院によって多少前後しますが5000円から6000円になります。
保険が効かない場合は一回で歯石を取りたい人や、歯周病の病気ではなくクリーニングをする時です。
自費診療になるので、クリーニングの内容は様々あり保険診療ではできないクリーニングもしてくれます。
歯科医院によって値段も違い10000円から20000円になります。自由診療のクリーニングを希望する時は事前に確認するのがお勧めです。
歯石防止のための正しいブラッシング指導
歯磨きを適当にして歯科医院でのクリーニング頼みにしておくと定期的に歯科医院で歯のクリーニングをしていても、歯周病がどんどん進行してしまいます。
歯科医院でのクリーニングも大事ですが、日々のセルフケアがより重要になってきます。
歯科医院では磨き残しのチェックや正しい歯ブラシの使い方、お口に合ったセルフケアの仕方もレクチャーしてくれます。
定期的にプロフェッショナルなケアを行い、毎日のセルフケアで歯垢を取り除き、健康な歯を維持していきましょう。