歯科コラム

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歯茎の痛みや腫れを感じる方必見!その症状への対処法について

【監修:歯科医師 篠﨑章敬】



歯茎の腫れや痛みを感じ悩まれたことはありませんか?

多くの方は、その原因を知らずに放置しているかもしれません。
誰でも1度はお口の中に何かしらの症状を感じたことがあると思います。
痛みや腫れはもちろん、歯磨きをしている時に歯茎がイジイジする感じや、歯ブラシが赤く染まっているなど、歯茎が炎症を起こしているサインはいろいろあります。

今回は、歯茎の問題にスポットを当て、具体的な症状とそれに対する効果的な対処方法をご紹介します。

歯茎の痛み・腫れはなぜ起こる?

歯茎の痛みや腫れの原因は何が考えられるのでしょうか?

その原因として、「虫歯」「歯周病」「歯根破折(しこんはせつ)」「根尖病巣(こんせんびょうそう)」「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」が挙げられます。

以下に、それぞれの項目についてご説明します。

【虫歯】
虫歯が進行すると、細菌の増殖により歯の内部まで虫歯が拡がります。
歯の内部の神経まで到達すると、さらに歯の根の先で細菌が増殖して膿がたまり、歯の根の先に病巣が形成されて歯茎が腫れることがあります。

▶︎対処法
虫歯の進行が原因で歯茎が腫れている場合、根本的な解決のためには虫歯の治療が必要です。
放置せず、早めに歯科医院を受診し、虫歯の治療を行うようにしましょう。
最初は痛みを感じていても、しばらくすると痛みが治まることがありますが、その場合も必ず歯科医院を受診してください。
痛みが落ち着くのは、歯の神経がダメージを受けて壊死してしまっているからかもしれません。
神経が壊死してしまうと、歯がもろくなるため早めに神経の治療を行う必要があります。

【歯周病】
歯周病は、歯周ポケットに細菌が侵入して繁殖することで発生します。
これらの細菌が放出する毒素は、歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かす作用もあります。
骨が溶かされると、さらに歯周ポケットが深くなり、細菌が歯茎内部深くで増殖しやすくなります。
そうすると、歯茎の腫れや痛みが強まります。

▶︎対処法
歯周病は初期の段階であれば、丁寧なケアやクリーニングによって元の健康な状態に治すことができます。
歯磨きを行なうときには、多少痛みがあっても優しく歯ブラシをあてて磨きましょう。
毛の柔らかいシステマタイプの歯ブラシを使っていただくのもおすすめです。
ただし、歯茎内部に歯石が付着している場合は、ご自身では気づきにくく、歯磨きで除去することはできません。
このような場合には、歯科医院でクリーニングを受けていただくことが必要になります。
歯周病は進行すると、歯を支える骨が減り、歯が抜けてしまうこともあります。
しかし、歯周病は進行していても痛みが出にくいこともあり、気づいたときには重症化していることもあります。
歯茎の腫れや痛み、出血に気づいたら、早めに歯科医院を受診しましょう。

【歯根破折】
何らかの原因で歯の根が割れると、その割れ目から細菌が侵入して歯茎が腫れてしまいます。歯が割れているため、噛むことで痛みを感じることがあり、さらに炎症が進行してしまうと膿がたまり、歯茎が大きく腫れて急な痛みを生じることもあります。

▶︎対処法
歯の根の部分など内部の状態は目視だけでは確認が難しいため、歯科医院でレントゲンを撮り詳しく調べることが必要です。この検査により、歯がどの程度割れているかなど、内部の損傷の程度を正確に把握することができます。状態によっては、抜歯が必要な場合もあるのです。
また、症状が見られない場合は、痛みや違和感がなくても定期的なチェックが重要です。特に、日常的な食いしばりや歯ぎしりの癖がある方や、神経の治療を行なった歯が多くある方は要注意です。

【根尖病巣】
根尖病巣とは、歯内部の神経が通る部分に細菌が侵入し内部で増殖することで、歯根の先端に膿がたまって病巣が形成された状態のことをいいます。歯茎にニキビのような腫れ物が現れることもあります。歯の神経の壊死や、虫歯の放置、歯根破折などが原因です。

▶︎対処法
大きな腫れや強い痛みがある場合、応急的な処置として患部を切開して膿を排出することがあります。これで、一時的に痛みは落ち着きます。しかし、この処置だけでは根本的な解決にはなりません。そのまま放っておくと、内部で再び膿が生成され、痛みや腫れが再発する可能性があります。
根本的な治療として、痛みが落ち着いた後で根管治療を行なうことが推奨されています。根管治療では、感染により細菌が増殖した歯の内部を丁寧に洗浄し、細菌を取り除きます。これにより、歯内部の細菌を完全に除去し、再発のリスクを低減させることができます。

【智歯周囲炎】
智歯とは、親知らずのことです。
親知らず周辺の歯茎が炎症を起こしている状態を「智歯周囲炎」と言います。
親知らずは、一番奥の磨きにくい位置に生えます。ブラッシングがうまくできていないと、歯の周りにもプラークが蓄積しやすいです。
プラーク内に存在する細菌が細菌感染を引き起こすことで、歯茎が腫れ、痛みや出血を生じます。
また、親知らずが生えるスペースが足りない場合には、半分だけしか生えていない状態や傾いて生えている状態になることもあります。
このようなケースでは、特に智歯周囲炎になりやすいです。

▶︎対処法
親知らずの位置や生え方によっては、適切なブラッシングが困難な場合があります。
このため、繰り返し炎症を起こすリスクが高まり、将来的には他の歯への影響も懸念されます。
親知らずが他の歯に悪影響を及ぼすことが明らかであれば、炎症を繰り返す前に抜歯を検討することもあります。
抜歯をすると炎症を引き起こす原因を取り除くことができ、歯磨きもしやすくなるため、口内全体の健康を保ちやすくなります。

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自分でできる腫れ・痛みへの応急処置

急な腫れや痛みを感じても、仕事や学校などですぐに歯科医院に行けないこともあると思います。
そんな時にご自身でもできる応急処置をご紹介します。

ただし、この方法はあくまで応急処置なので、一時的に痛みが治まったとしても早めに歯科医院を受診してください。

<うがいや歯磨きをする>
腫れや痛みが起こる1つの原因として、食事の際に食べカスが腫れた歯茎の隙間に挟まることが挙げられます。これが炎症を悪化させることがあるため、デンタルフロスや歯ブラシを使って食べカスを取り除くようにしましょう。
ブラッシングやフロッシングの際に出血が伴うことがありますが、炎症を緩和する過程で起こり得る現象なので特に問題ありません。過度な力がかかりすぎて傷がつかないように注意して行いましょう。
また、外出先などでデンタルフロスや歯ブラシが使用できない時は、うがいをするだけでも症状の改善が見られることがあります。うがいは口内を一時的に清潔に保ち、刺激物を洗い流す作用があるため、痛みや腫れが気になった際には試してみると良いでしょう。

<患部を冷やす>
冷たい水で濡らしたタオルやハンカチで腫れた部分を冷やすことは、一時的に炎症を緩和し、痛みを和らげる効果があります。これにより、炎症による患部の熱を冷却することもできます。
ただし、直接氷を当ててしまうと、血の流れを妨げてしまうことにもなります。氷を使用する場合は、タオルに包んで使用し、長時間の使用は避けるようにしましょう。

<痛み止めを飲む>
痛みが強い場合、痛み止めの服用によって一時的に症状を和らげることができます。
また、炎症が原因であれば、抗生剤の使用で症状を落ち着かせることもできます。
ただし、応急的な処置であるため、薬の効き目がなくなると、再度痛みや腫れの症状が出ます。
早めに歯科医院を受診しましょう。
痛み止めや抗生剤は、市販薬も販売されています。どれを購入するか迷われる場合は、薬局で相談してみましょう。

このような症状には注意が必要です

症状が一時的に落ち着くと、問題が解決したように感じることがありますが、それは応急処置に過ぎません。
特に、痛み止めを服用しても症状が落ち着かない場合や、同じ症状が何度も繰り返される場合は、病気が重症化している可能性があるため注意が必要です。

根本的な原因が解決されない限り、症状は徐々に悪化していきます。
したがって、痛みや腫れが繰り返される場合や、痛み止めが効きづらいと感じる時は、早めに歯科医院を受診してください。

適切な処置を受けることで、早いうちに痛みから解放されるだけではなく、症状の根本的な解決によって病気の重症化を防ぐことも可能になります。

歯茎の痛みは放置せず早めに歯科医院へ

歯茎の痛みや腫れがそのうち自然に治ると思って、治療を見送る方は意外と多いです。
痛み止めや抗生剤で一時的に症状が落ち着くことが、その理由の一つに挙げられます。

しかし、このような方法では痛みや腫れが繰り返し起こってしまいます。
腫れや痛みの根本的な原因を知り、その原因に対して適切な治療を受けることができれば、早いうちに痛みが抑えられるだけでなく、再発へのリスクも減らせます。
お口の中に感じる違和感や症状を自己判断だけで放置してしまうと、気づかないうちに病気が重症化してしまい、歯を失うことに繋がりかねません。

まずは、小さな変化にも気づけるように歯科医院での定期検診を受けていただくことをおすすめします。

当院でも、定期的な検診やクリーニングを随時受け付けております。
お口に関して気になることがあればお気軽にご相談ください。

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