顎関節症、いびき、歯ぎしりは歯科医院で治療を行うことができます
1.顎関節症とは?
次の3つの症状のうち、あなたにも思い当たる症状がありますか?
・口が大きくあかない(指3本分あかない)
・顎が痛い
・顎が鳴る(カクカク、ジャリジャリと関節の音がする)
実は、これらは顎関節症の3大症状と言われるものです。
こういった症状が認められる場合には「顎関節症」と診断される可能性があります。
顎関節症の患者様は若い方(特に女性)を中心に近年増加傾向にあります。これは、顎の筋力や骨格、耐久力が男性に比べ弱いことなどが理由として考えられます。ここ20年程度で増加の一途をたどり、現代では虫歯・歯周病に次ぐ3大歯科疾患の一つとして挙げられています。
顎関節症の症状はそれ自体がつらいだけでなく、重症化すると、頭痛・めまい・肩こり・耳鳴りなど全身の不調に発展することがあります。あなた自身、日常生活に支障を感じる場面も多いのではないでしょうか。
顎関節症の見落としがちな原因。
これまで、顎関節症は原因や治療法が複雑でとされてきました。
生活習慣(猫背、頬杖のクセ)、精神的ストレスなども原因の一つとして挙げられますが、顎関節症の患者様の多くはある“共通点”があります。
それは「噛み合わせ」に何かしらのトラブルを抱えている、ということです。ご自身でも気づかないような、小さな「噛み合わせ」の不具合が、顎、そして全身の歪みを生み出しているケースが非常に多いのです。
顎関節症を助長させるといわれる、偏咀嚼(片側でばかり噛む)や歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)も、元をたどると「悪い噛み合わせ(不正咬合)」が寄与していることが考えられます。
顎関節症の可能性をチェック!思い当たることがありませんか?
・噛み合わせが悪い
・歯並びが悪い
・歯を食いしばったり、ギリギリ、カチカチと動かす癖がある
・正しい噛む位置が分からない
・過去に他院で受けた矯正治療や補綴治療(詰め物・被せもの)で顎が痛くなった
こういった症状にも思い当たることがあれば、やはりあなたの顎関節症の原因は「噛み合わせの歪み」によるものかもしれません。
顎関節症の検査・治療は歯科を受診されるのが一般的です。噛み合わせが悪い(不正咬合)とっても様々なタイプが考えられます。
【不正咬合の例】
・奥歯がかみ合わない「開咬(かいこう)」
奥歯を噛み合わせたときに、前歯がかみ合っていない状態のこと。噛みあう歯が少ないことで、噛んだときの力の負担が顎関節に大きくかかります。
・噛み合わせが深い、下顎が後退しているケース
かみ合わせが深い方の場合、下顎の関節が後方に押し付けられ、顎関節症を悪化させる場合があります。口が開けづらく、顎の開閉時の異音を感じやすくなります。
・左右のかみ合わせが不均等なケース
左右の噛み合わせの高さが違うことで力の不均等が生じると、下あごが側方へずれていきます。正面から見て顔がゆがんでいる、関節の位置がずれやすいなどの症状が考えられます。
これらはほんの一部であり、さらに多くの要因が複雑に組み合わさり、あなたの「不調」を引き起こしているのです。
まずはあなたの顎関節の状態を的確に診断したうえで、どこを、どういった順番で治すのが一番良いかという治療計画を立てます。
顎関節症の治療方法について
問診・視診・触診を行い、噛み合わせの状態や開口量の検査を行います。過去に入れた詰め物・被せ物に不具合がないかも同時に確認を行い、筋肉の緊張状態なども調べます。
顎の動きを見るために、レントゲンやCT撮影を行い、肉眼では確認できない骨や顎の情報を調べていきます。
検査結果を元に、あなたに合った治療計画をご説明します。実際の治療は、同意をいただいてからスタートしますので、時間をかけてご検討ください。顎関節症のレベルに応じた治療法・改善法をご提案いたします。その一部をご紹介します。
【治療方法の例】
・猫背、頬杖などの悪習癖の改善
・顎の体操やマッサージによる症状の緩和
・消炎鎮痛剤、筋弛緩剤などによる薬物療法
・理学療法
・スプリント(マウスピース)を使用する方法
・入れ歯・クラウン(被せもの)の調整
カルナデンタルクリニックでは、十分な検査を行うための医療設備を完備しておりますので安心してご来院ください。
また、当院には歯科技工施設を併設しており、不良補綴物(噛み合わせの悪い詰め物・被せ物など)の修正や、スプリント(マウスピース)治療には国家資格を持った歯科技工士が対応させていただきます。
顎関節症や顎の痛み、筋肉のこわばりが気になったら、まずは一度ご相談ください。
いびき・歯ぎしり・日中の眠気に悩まされているあなたへ。
睡眠時呼吸症候群とは、睡眠時に何らかの理由で気道がふさがり、睡眠中に呼吸停止を繰り返すことで、全身の健康に影響を及ぼす病気です。睡眠時呼吸障害の特徴として、いびき、昼間の眠気、呼吸停止(無呼吸)などがあります。
慢性的な呼吸障害は、酸素不足を引き起こします。起床時の倦怠感や日中の眠気だけでなく、循環器系・呼吸器系に悪影響があり、高血圧・心臓病・脳梗塞といった病気にかかりやすくなると言われています。
そんな睡眠時無呼吸症候群の治療は、歯科で行うことができるということをご存知でしょうか?睡眠時にマウスピースを装着することで気道を確保し、無呼吸症候群の症状の改善を行います。
基本的には自由診療の対象となりますが、医師による検査・診断を受ければ、保険診療でマウスピースを作製することも可能です。
いびき、歯ぎしりが気になる方にマウスピースを使った治療方法があります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠に喉の閉塞が原因です。仰向けで寝ているときは舌が沈み、上気道といわれる鼻腔や口腔が狭くなり、さらに睡眠状態になる上気道の筋肉は休み、さらに上気道を狭くします。
健康な人はこの程度では、呼吸に影響を及ぼさないのですが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者様は舌と歯列との大きさのバランスが崩れていることや、肥満による口咽部からの圧迫から上気道が閉鎖され無呼吸を起こしてしまいます。
つまり、寝ているとき、舌が下に落ち、肥満により鼻を防ぎ、息ができなくなってしまいます。
そこで、寝ている間も、息ができるように歯科でスリープスプリント(マウスピース)の治療を行います。(基本的には内科医など医師の診断の後となります)。
睡眠時にマウスピースを装着することで、寝ているときに舌が落ち気道を狭くするのを防ぎます。気道が確保されるため、いびきや無呼吸も改善することができます。
※歯周病や鼻呼吸ができない鼻疾患者、顎関節症の経験がある場合や、成長期の子どもには長期の経過観察が必要とされる場合があります。
スプリント制作には、2~3回の来院でできますが、その後の経過を見ていただくためのご来院は必要となります。
マウスピースの作成もお任せください
当院では、無呼吸症候群の治療を行っています。
病院(医科)での検査・診断があれば、保険診療でマウスピースを作製することもできますが、診断書が無い場合でも自由診療にて治療を行うことができます。
大垣市の歯医者カルナデンタルクリニックでは、院内に歯科技工施設を併設しており、より精度の高いマウスピース製作にも対応しております。
いびき・歯ぎしりなどがある方は、お口の中を診ることでおおよその診断を行うことができるので、「いきなり病院(医科)へ検査にいくのは抵抗がある」という方もお気軽にご相談ください。